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築35年の中古住宅を購入しました
築35年の中古住宅を購入し、フルリノベーションを行った際に、「中古住宅を購入&フルリノベーションしてわかったことまとめ」という50記事にわたる連載記事を書きました。
当事者目線で書いたのですが、この記事を全部読めば、中古住宅を購入してリノベーションを行う流れが大体わかると思います。
ただし、とても長くて読めないという方が多かった為、新しい情報を加えて、要点をまとめた記事を作ってみました。
要点をまとめた記事で伝えたいこと
改めて、私の経験で一番何を伝えたいのか考えてみたのですが、タイトルにもあるように、リフォーム一体型ローンで家を購入する方法なのかなと思いました。
事前に知っておけばスムーズだったことをまとめてみましたので、ローンを組む前提で家の購入を検討している方には参考になると思います。
低金利のローンとは?
さて、2017年、これまで下がる一方だった金利の一部が上昇し始めた為、銀行のローンは今が底ではないかと言われております。
つまり、金利の上昇によって、条件によっては数百万円程度、返済総額が違ってきますので、いつか家を買うのであれば、金利の安い今、ローンを組んだほうがお得だろうという話のようです。
いくらのローンを希望するのか、まずは、「住宅ローンシミュレーション」で返済総額を見てみてください。
ネットで調べると各社がローン試算の為に用意してくれています。
シミュレーションをしてみると、金利1%であっても、3,000万を35年ローンにした場合、返済総額が3,556万円です。
つまり、556万円を利子として支払わないといけません。
4,000万円であればその額は増え、4,742万円となり、利子は742万円になります。
もったいない気がしますね。。
万が一、金利が上がり、1.5%になった場合はどうでしょうか?
3,000万であれば、返済総額3,857万円になりますので、約857万円、
4,000万であれば、返済総額5,143万円になり、約1,143万円を総額で多く支払うことになります。
「ローンを組めば家が買える」と言う単純な話なのですが、このようにシミュレーターでみてみると、ローンは大きな借金であるということがよくわかります。
借金は無いのが一番良いとは思いますが、私には現金一括で家が買えるようなお金はなかったので、住宅ローンを選択して、家を購入しました。
低金利の住宅ローンは、自身の人生設計全体の中で賢く組み込むことができたら、わりと大きなメリットを生むことができるのではないかなと個人的に思っています。
家探しの効率化
家探しはとても楽しいです。
タイミングが重要なので、一日中ネットの賃貸情報が気になってしまいがちです。
ずっとネットを見ているわけにもいかないので、
SUUMO、アットホーム、など、新着物件をメールで知らせてくれるサービスを利用すると便利なわけですが、地元の不動産屋に伺って、希望条件を伝えておくと、より物件と巡り会える可能性が高いと感じました。
その理由は、ネットに掲載されていない物件というのが時々あるからです。
「専属専任媒介」の場合は、媒介契約締結の日から5日以内、「専任媒介」の場合は、媒介契約締結の日から7日以内にレインズへ登録しないといけないというルールがあります。
つまり、5日間は、特定の不動産会社でしか扱わないということになり、その間に良い物件は売れてしまうというわけです。
複数の不動産会社へ足を運び、「買うお客さん」だと認識してもらい、いち早く情報を頂くことがとても重要となります。
ただ不動産屋へ伺って、予算を伝えるだけでは、担当者も物件をイメージしにくい為、希望する物件はなかなかみつかりません。
希望条件をしっかり頭で整理できていれば、気に入る物件のイメージがつかみやすいと思います。
銀行でローンが組めない物件を知っておく
物件探しをしていて、素敵な土地に素敵な価格の物件を見つけた場合は、3つの条件に気をつけましょう。
3つの条件とは、「再建築不可物件である」「40平米以下の土地である」「借地権である」
これらは、銀行でローンが組めない物件の条件なので、ネットで探すときも除外するようにします。
掘り出し物の物件の探し方
家を探す時に、掘り出し物の物件というものはなかなかありません。
長く探していると、不動産の価格にはそれなりの理由があるということが、よくわかってきます。
少し良さそうに見えて安い優良な物件は、プロの投資家がすでに目をつけていますし、特に東京都心部で見かける安い物件は見るからにワケありで、購入しても損する可能性が高そうな印象です。
とはいえ、投資家が目を向けない物件の中に、掘り出し物の物件というのは存在します。
私が思う掘り出し物物件というのは、他の人は避けるけれど、自分の希望には合致する条件で探しだせた物件のことです。
人の価値観はそれぞれなので、駅から遠くても「歩くのが好き」な方にはいい物件だったりすることもあります。
それと、ネットを毎日チェックして、自分が気になった物件は、すぐに不動産会社に電話して見学に行くくらいの行動力も大事なポイントかなと思いました。
住宅ローン減税が受けられる物件の探し方
住宅ローン減税とはよく聞くワードですが、これは10年間にわたり、年末のローン残高の1%が控除されます。最大4,000万円の1%で最大の40万が10年間返ってくるすごい制度です。
ただし、条件が厳しくて、特に築年数はしっかり見ておかなければならないポイントです。
- 木造などの場合、20年以内に建築された住宅であること
- 鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などの場合:25年以内に建築された住宅であること
私の購入した木造住宅は、20年以内に建築された住宅であることという条件にひっかかり、住宅ローン減税が受けられませんでした。その分売買価格が安いと諦めるしかありませんでした。
手持ちの現金が少ない場合は、
手持ちの現金が少ないけれど買うと決めた私は、リフォーム一体型ローンの利用を検討しました。
リフォーム一体型ローンとは、中古住宅の購入と併せてリフォーム工事を行う場合に、中古住宅の購入資金とリフォーム工事の資金を住宅ローンと同じ金利で借りられるお得なローンです。
通常、リフォーム単体のローンは金利がとても高いです。しかし、住宅購入と一緒にリフォームローンを申し込むと、住宅取得時の金利で一緒に借りることができるのです。
ネット銀行であれば、住信SBIネット銀行、都市銀行であれば、みずほ銀行などはwebサイトに対応していると書いてあります。
他にも、リフォーム一体型ローンは利用できる銀行が増えてきており、相談すれば出来る銀行もあるので、現時点で利用できるかは、銀行に問い合わせてみてください。
結局、最初にいくら必要なの?
例えば、3,000万円の中古物件をフルローンで購入する際には、条件で変わりますが、初期費用として、340万〜400万程度の現金が必要となります。この費用は、物件の条件や火災保険でも変わりますし、ネット銀行のローンか都市銀行のローンかでも変わってきますので、実際に見積もりを出さないとわかりません。
諸費用を含めた金額を借入れできる銀行もありますので、貯金が少なくて不安という場合は、相談してみるといいかもしれません。
ただし、購入後は、引っ越し費用や不動産取得税もかかってくるので、ある程度の貯蓄をしておかないと辛いかと思います。
それ以外にも、見えない部分のメンテナンスや、欲しい家具が出てきたりもするので、手元の現金は多く残せるのであれば残しておいたほうが良いかと思います。
ネット銀行か都市銀行か
住宅ローンを考えた時に、どこの銀行を利用しようか考えるかと思います。
まずは、金利の低い銀行を探すわけですが、ネット銀行はなんといっても金利が安いのが特徴です。ローンの額が大きくなればなるほど、0.01%でも安い銀行に頼りたくなります。
ただし、都市銀行、ネット銀行、どちらの審査が通りやすいかは、物件によって変わってくると思います。
もしマンションを購入するのであれば、ネット銀行がよいと思いました。
マンションは、いわゆる規格に沿った綺麗な物件が多い為、個人の属性(勤務先や年収等)に問題がなければ、ネット銀行は通りやすいとのことです。
一方、戸建ての場合、古い法律の時に建築された物件で、規格からずれた戸建ての場合など、現地を見て判断が必要な物件については、店舗のある都市銀行などを選択するとよいかと思います。
【重要】リフォーム会社を先に決める!
住宅取得金額にリフォーム代金を含めた、「リフォーム一体型ローン」を利用する場合、リフォーム費用と売買価格の総額を、仮審査の段階で銀行に提出する必要があります。
住宅を探すのと同時に、リフォーム会社も探しておくことが重要となります。
私が都市銀行で住宅ローンの仮審査をした時は、リフォーム費用の見積書を提出しました。
その時は、リフォーム会社を探していなかったので、事前に不動産会社が取得していた見積書を利用しました。
そして、仮審査が通って本審査を行う場合は、リフォーム工事の契約書または注文書が必要です。
本審査では、見積書は利用できません。正式にリフォーム会社と契約して工事費用を確定させておく必要があります。
「リフォーム一体型ローン」を利用する場合は、最初からリフォーム会社を決めておけば、費用の試算がしやすくなり、ローンの審査がとてもスムーズに進みます。
リフォーム会社の選定方法
大規模なリノベーションは、信頼関係が重要になってきますので、最初からリフォーム会社さんを味方につけておくと、家探しのアドバイスが得られることもあります。
家を購入すると決めたら、同時にリフォーム会社を探すくらいの気持ちで進めたほうが良いと思います。
しかし、困ったことに、住宅雑誌を見ても、どこが良くて、どこが信用できる会社なのか全く検討もつきません。
口コミも本当に正しい情報か判断できません。
当初のフルリノベーションは、不動産会社に紹介してもらった会社に依頼したのですが、その後、追加で行った2重窓の設置については、ホームプロを利用して、多くの会社を比較できました。
ホームプロの良いところは、匿名で利用できることです。
申込みには住所、氏名、電話番号などの個人情報は不要で、会員登録用のメールアドレスもリフォーム会社には伝わらない仕組みです。現地調査を依頼する段階で、初めて情報が伝わります。
利用してみて、インターネットでは見つからなかった、自分の地域の会社からも連絡がきましたので、まず大体の見積もりを知るのには良いかと思いました。
ちなみに、運営しているのは、リクルートホールディングス、オージーキャピエタル(大阪ガス100%出資)NTT西日本、NTT東日本の4社が出資する「株式会社ホームプロ」なので、中立な立場でリフォーム会社を紹介してくれるのも安心なポイントです。
住宅設備のショールームへ行く
住宅設備のショールームは楽しいです。
33. 住宅設備のショールームが楽しい!行ってわかったショールーム情報にもまとめましたが、どんどん見に行くべきだと思います。
カタログの色と実際の色は違いますし、小さなサンプルを見て判断しても、実寸のものになった時にイメージが違ったりします。
リフォーム会社さんが提案してくるもの以外にも、もっと数多くの設備が世の中にはあります。
それと、知識が増えてくると、リフォーム業者さんと話がしやすくなります。
課題は、高いものはやっぱり良くて欲しくなるので、ある程度の予算に見合った妥協が必要だということです。
どこにお金をかけて、どこを節約するか、それを考えるのも楽しいものです。
玄関ドアは最後まで悩みました。
43. 玄関扉は木の質感のLIXILのジエスタC18型を購入。他のデザインとの比較
ちなみに、お風呂に入れたガス式浴室暖房乾燥機はとても良いです。
うちは天井が低かった為に、やむなくこちらを導入したわけですが、ガスは温まるスピードも早いので、冬場はとても助かっております。
梅雨時や花粉症シーズンの乾燥機能は、今やなくてはならないものになっています。
40. お風呂場のガス式浴室暖房乾燥機がとても快適で導入して良かった
さらに詳しい情報もすべてまとめました
「中古住宅を購入&フルリノベーションしてわかったことまとめ」には、50の記事がありますが、全部読み終われば、私がやってしまったミスや葛藤を、避けて通れるかもしれません。
よく、「家は3回建てないと満足しない」と言いますが、できれば1回目で、少しでも理想の家を手に入れられるような情報を提供できていたら嬉しいです。
契約時は、不動産会社の担当者へどんどん質問して、納得してから契約をするのがいいと思います。
なぜ投資家はこの家を買わなかったのか?など、13. 後悔しない為の、契約前に確認することリストを作ってみたなども参考にしてみてください。
なお、この情報は中古住宅を購入してフルリノベーションを行った私の、個人の主観で書いておりますので、現時点での正確な情報は、ご自身で銀行や不動産会社などにお問い合わせ頂き、不動産購入はご自身の責任でお願いいたします。