目次
リフォーム費用が課題
物件購入に際しての最大の課題は、住宅購入費用とリフォーム費用です。
古い物件なので、快適に暮らすには、フルリノベーションは必須でした。
大規模な工事で高額になりそうだったので、住宅購入費用と合わせて、リフォーム費用も借りる必要がありました。
リフォームローンとは?
リフォーム工事費用は、リフォームローンで支払うことが出来ます。
一般的に、リフォームローンは、住宅ローンとは違い、住宅を担保にできません。
つまり、返済できなくなっても住宅を差し押さえられることは無いですが、金利が高く、期間が短いのが特徴です。
変動金利で、住宅ローンが35年で0.75%だとしたら、リフォームローンは10年で2%以上になることもあります。
毎月の住宅ローンの支払いに、リフォームローンの返済が乗っかると、だいぶ辛そうでした。
そこで登場するのが、リフォーム一体型ローンという住宅ローンです。
リフォーム一体型ローン以外の選択肢
今回私が購入した不動産の売主は、更地にして新築を建てるか、もしくは、リフォームして売ろうとしていました。
この段階で、私の選択は2つありました。
- 現状で引き渡してもらい、リフォームローンでリフォームをする。
- 現状で引き渡してもらい、リフォーム一体型ローンを利用する。
ちなみに、知識が全くなかった私は、次の不動産会社の提案に従うことにしました。
- 売主にリフォームをしてもらい、リフォーム費用を乗っけた売買代金で購入する。
物件はリフォーム前だったので、リノベーションの工事内容を私達が自由に決めることができるとのことでした。
リフォーム工事が完了してから、引き渡しを行うという流れにすれば、リフォーム費用を中古住宅の費用に合算して、不動産売買価格として購入できる、というのが不動産会社の提案でした。
リフォーム一体型ローンを利用することなく、シンプルに住宅ローンを利用することができるということでした。
リフォーム一体型ローンとは?
リフォーム一体型ローンとは、中古住宅の購入と併せてリフォーム工事を行う場合に、中古住宅の購入資金とリフォーム工事の資金を住宅ローンと同じ金利で借りられるお得なローンです。
一般的なリフォームローンが無担保のローンであるのに対し、リフォーム一体型ローンは、有担保のローンとなります。
つまり、有担保のリフォームローンと土地建物の売買代金を組み合わせた金額で借りることが可能なローンを、リフォーム一体型ローンと呼んでいるようです。
自分の場合、現状で引き渡してもらい、リフォーム一体型ローンを利用すればよかったのですが、そうもいかなかった理由が主に2つありました。
利用できる銀行が限られていた
ざっと調べてみたところ、みずほ銀行や住信SBIネット銀行などが対応していました。リフォーム一体型ローンを行っている銀行が増えているようでしたが、まだ対応している銀行が少なかったです。
一方で、所定の手続きをすることで、物件価格とリフォーム工事費用を、住宅ローンと同じ金利にできる銀行も増えているという情報もありました。
ホームページを見る限りは、一体型ローンを扱っていなくても、銀行によっては、リフォーム一体型ローンのような住宅ローンを利用できたりもする、という事を後から知りました。
物件の建ぺい率が少しオーバーしていた
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合です。
これがオーバーしていると、違反建築物として扱われ、ローンが借りられない、または、借りづらいと言われています。
不動産の状況によって、中には住宅ローンを組んでくれる銀行もありますが、そういった銀行は少数です。
建ぺい率をオーバーしている状態で、リフォーム一体型ローンを申し込むのは難しい印象がありました。
売主にリフォームをしてもらう場合のデメリット
不動産を購入してから、リフォームをする場合は、リフォーム一体型ローンが利用できます。
しかし今回は、販売価格にリフォーム代金を含む形で、普通の住宅ローンを組みました。この場合のデメリットは2つありました。
不動産会社へ支払う手数料が増えた
支払う手数料は、販売価格に対して3.24%+6.48万円(税込)なので、販売価格がリフォーム金額を含んだものになったため、数十万の追加になりました。
リフォームのエコポイントが利用できなかった
2015年に復活した、さらに便利になったエコポイント。
私達がリフォーム内容を決めましたが、リフォーム会社との契約は売主なので、エコポイント申請に必要な発注書は売主名義でした。
発注書は、エコポイントの申請に必要な書類なので、自分たちで申請することはできませんでした。
エコポイントだけではなく、リフォームに関する役所の助成金なども、名義が自分ではないので申請できませんでした。
提案は鵜呑みにしないこと
「売主にリフォーム契約をしてもらい、リフォーム費用を乗っけた売買代金で購入する」という住宅ローンの手続きは、全て不動産会社にお任せしました。
「所定の手続きをすることで、物件価格と工事費用を、住宅ローンと同じ金利にできる銀行も増えている」と書きましたが、リフォーム会社の見積もりの提出が必要だったりなど、今回の住宅ローンをする一連の流れは、まさに「リフォーム一体型ローン」を利用する手続きのようでした。
買った後で思ったのですが、住宅ローンの審査が通った銀行であれば、リフォーム前の状態で引き渡してもらい、所定の手続きをすれば、まったく同じ金利でローンを組めた気がします。
そうしておけば、不動産手数料はもう少し少なくなり、エコポイントも10万円程申請できていたかもしれません。
少し悔やまれましたが、自分が不勉強だったのと、なにより、不動産会社のおかげで、スムーズに進めることができましたので、今では良かったなと思っています。
やはり、不動産関係はきちんと勉強しないといけないと心から思いました。
このような契約時の決断は、しっかり理解するだけではなく、知識をつけておくと納得できて進めることができると思いました。
わかったこと
- リフォーム代金を不動産販売代金に含めることは可能である。
- リフォームローンは、短期間で金利が高い。住宅ローンは長期間で金利が低い。
- リフォーム一体型ローンは利用できる銀行が限られているが、相談すれば出来る銀行もある。
- 不動産会社の提案を鵜呑みにせずに、自分でも理解するまで調べること。